探し方が悪くてなかなか見つけられなかった、森雅裕原作の有栖川るい『モーツァルトは子守唄を歌わない』全4巻を入手。今は亡きステンシルコミックというレーベルにこだわらず、エニックスで探せば簡単で、迂闊だった。づし系の某所で長く捜索されていた、モーツァルトにまつわる一連の台詞、それがこの漫画には登場しないと判明して、スッキリ。森雅裕ベートーヴェンものというと、魔夜峰央のイラストが頭に染み付いていたけれど、有栖川るいの漫画は物語が読みやすくて、恐れていたほどには手こずらなかった。ベートーヴェンが優男になって、ヒロインのシレーネが美少女になっていたのは、まあご愛嬌。ころころと丸まったままでは座りが悪かろう。海にまつわる場面が3回に増えていて、「海が」と言ったら(未読ながら)秋山瑞人の『猫の地球儀』だそうだけど、「海だ」となったら、これからは有栖川るいの『モーツァルトは子守唄を歌わない』を思い浮かべることになりそうだ。

海、か。そう言えば、棺の中、トップページは海の画像だった。最後の記述にも海が登場していた。

「酒の質が上がって安くなった今となっては
密造酒ってロマン枠というか趣味というか」