この前は『闇狩人』の舞台化と続編漫画決定に驚かされたけれど、『東京ラブストーリー』も復活するという話を見掛けて、検索してみると……。
「『東京ラブストーリー』の25年後を描いた『東京ラブストーリー 〜After25years〜』が、「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の創刊35周年読み切り企画として、25日発売の同誌に掲載された。」
なるほど、創刊35周年読み切り企画で浦沢直樹高橋留美子細野不二彦も参加している一環としての柴門ふみ、か。

東京ラブストーリー』で思い出すのは、ドラマよりも小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」の方で、更にその替え歌の方へと記憶は繋がっていく。この手の替え歌を本に載せるのは藤井青銅と相場が決まっていて、『愛と青春のサンバイマン』では古すぎるし、『死人にシナチク』のシリーズでもまだ古い。かと言って、流石に『アロワナ・ガール』に替え歌は出て来ないだろう。等々、本棚を漁って、『クールボイスでささやいて』の中に無事発見。替え歌の多い作者の中でも一際長い、86〜89頁にかけての労作。「あの日あの時あの場所で髷を結わなかったら」という、若貴時代を偲ばせる言葉の数々。今や、貴乃花親方として、理事長選挙に立候補しようというのだから、1992年8月31日初刷は遠くなりにけり。

「問いは答よりずっと遠くまで旅をする。」