獅子宮敏彦『上海殺人人形』(原書房)1900円+税
あの時代、あの上海。『ジョーカー・ゲーム』や『閃光のナイトレイド』を思い起こさせる魔都で、落ちぶれた新聞記者が魅惑の上海ピュアドールに振り回されつつ、殺人事件の謎を追う。連作短編集の最終話、5話目で主人公の子供時代が語られて、そこがヒロインの伏線かと思ったら、肩透かし。第1話の密室トリック、漫画にしたら映えそうだ。某所で、「そのぎこちなさによる嘘っぽい雰囲気がそれなりにプラスに働いている気もする。紙芝居には紙芝居の良さがあるんだ、みたいな。」とあって、確かに穴があるようにも思えるけれど、あの時代、あの上海の雰囲気に楽しく浸った。

会計その他の混雑で長引いたものの、検査はクリア。九州大がデータを集めていなければ、もうちょっと早く用事が片付いたのだろうけれど、これも世のため人のため。今日は寿司、明日はイタリアンで祝うらしい。次は2週間後に経過観察。

「「なぜ作者はこんな結末にしたのだろう。私には耐えられない。わたしならこんな結末にする」と冒頭に記して、以後好きなだけ二次創作文を書けば読書感想文はすごく楽しいものになると思うのだが。」

上海殺人人形 (ミステリー・リーグ)

上海殺人人形 (ミステリー・リーグ)