「偏見に気づくということは、ひとつの快感である。

 そのとき、自分の持っている情報セットが再編集されるわけである。自分で見ようとしても、入ってくる情報は、ほとんど自分の思い込みによって脚色される。それどころか、見ようとしているものしか見えないことが多い。縛られた見方しか、我々にはできないものなのだ。

 人とのコミュニケーションに価値があるとすれば、この再編集の快感が得られるということだろうなと思う。」

「好きなネット言い訳は「あの時の自分はどうかしていた」」

もう少しある分は後日へ。

鳴海丈『乱愛無頼』(学研M文庫)657円+税
『乱愛の館』は既読だが、乱愛がシリーズと化していたとは知らなかった。凄腕の石部金吉が色事指南されて色事で問題解決、悪は滅びて円満解決。これはあれですね、以下某所より。
「・社会人向けヒーロー:社会人は組織に属してそのなかで労働しなければ生活できない。これまた楽しいことではない。そのため、社会人向けヒーローは組織アンチな造形になる。誰にも頼らぬ一匹狼とか、組織のなかでのはみだし者とかいったヒーローの対象年齢はここになる。」
更に「中高年向けヒーロー」の要素を少し混ぜた感じかな。
あとがきが頼もしい。
「私は、伝奇物でも剣戟物でも捕物帳でも艶笑物でも、とにかく出奥社を徹底的に満足させる作品を書きたいと思っている。
 特に、こんな鬱陶しい時代だから、とにかく、読んで楽しんで貰って、明日への活力になるような作品を提供したいのだ。
 アイディアだけなら富士山三個分くらいあるので(笑)」
思い出すのは『マップス』の「超機動グラジオン」だなあ。

きつね氏は最近になってようやく珈琲を飲めるようになったらしい。ぢゃぱんに言わせると、最近話題のシェールオイルは酸を使ってスポンジ状の石を液状にして吸い上げるという方式だからアメリカだと土壌汚染が心配されて揉めているし日本でも含有量は備蓄一ヶ月分くらいなのに酸を使ってもいいのかなあ、という問題があるらしい。某番組で見掛けた発掘屋さんが「30本掘って3本当てた」のは「イチロー並みの高打率」なんだそうな。石油探査ビジネスかあ、面白いなあ。

「人々は理解したいんじゃないの。理解した気になりたいの。だからわかりやすくしてほしいの。ほしいものをくれる人のことを「あたまいい」とか言うの」

乱愛無頼 (学研M文庫)

乱愛無頼 (学研M文庫)