「この劣等感を解消するためには、ハルマゲドン的な何かが起きて僕以外の全ての人間が現在もっているスキルが役に立たなくなり、僕のもつゴミのようなスキルが役に立つような世界が訪れるより外に方法がない」

「自分らしさなんてものがもし存在するんだとしたら、そりゃ「自分は唯一無二の存在である」ということを、平板な事実として受け止めて「さて、それじゃ自分らしく生きていきますかね」っていって、この人生とやらを歩いていくくらいしかやりようないじゃない。そのときの他人との出会いは「おや、あなたはそんな感じですか。私はこんな感じですよ。じゃあそれぞれやっていきますかね」というかたち以外ではなかなか訪れない。だってみんながそれぞれ「自分らしく」存在してるんだから。近づきすぎたら価値観が衝突して熱狂どころじゃないじゃん。価値観ストリートファイトとかやりたいなら話は別だけど。」

「よく本当に好きで大事にしてるならそんな事はさせないとか言う奴いるけど
 本当に好きで大事だからさせたいってのが何でわからないんだろう」

もう少しある分は後日へ。

佐伯泰英陽炎の辻 居眠り磐音江戸双紙』(双葉文庫)648円+税
40巻以上続いている時代小説のシリーズとして時折見かけて気になっていたのでシリーズ第1巻を読んでみた。江戸勤めを終えて藩で財政再建を親友達とやるぞエイエイオーという主人公が不幸にまみれて藩から逃げ出して第一章、そこから江戸で浪人を始めて第二章以降。腕が立って頭も切れて性格は温厚という主人公が田沼意次の政策と両替商同士の抗争に巻き込まれる、うんうん、時代小説で侍ものってこんな感じだよね。2巻までしか読んでないけど『狼と香辛料』だってホロという暴力装置の後ろ盾があって成り立つお話だったけど、侍が主人公と商人が主人公とではちょっと空気が違ってくる。

ふの付く某所より、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に寄せて。
「ぼっちが俺ルールで過ごし活躍しつつ
 美女や理解して欲しい奴らからは理解されてる
 オタの願望を実現したという感想みて中々腑に落ちた」
もしかしたら、主人公の比企谷八幡は高校生になってしまったチャーリー・ブラウンみたいな存在なのかなあ。そこにプラスして日本のライトノベル成分をドカンと盛ってみたという。

まんがの森も全店舗閉店だってね
 厳しい
 ほんとに厳しい」

陽炎ノ辻 ─ 居眠り磐音江戸双紙 1 (双葉文庫)

陽炎ノ辻 ─ 居眠り磐音江戸双紙 1 (双葉文庫)