「クリエイターの世界にも、一種の「面白ければ売れる」信仰があるような気がする。「面白ければ売れる」信仰は、反転すると「面白くないものは売れない/売れるべきではない」信仰になって、これを拗らせると「あいつは世間に媚びたつまらない作品で売れている許さん!」とかになって非常にめんどくさい」

「ちなみに土方歳三×自分という夢小説っぽい内容の本もあったらしく、どちらにせよ話聞きながらひいおばあちゃん墓から這い出てくるんじゃないかなって冷や冷やしました。」

「リアルは地獄で人生はクソゲーなので、人間が幸福に生きていくためにはゲームが必要」

もう少しある分は後日へ。

スケッチブックを抱えた小学生の集団とすれ違いながら国立歴史民俗博物館の「大ニセモノ博覧会」へ。同じフロアの大小2箇所で企画展示という形式は、以前に足を運んだ古文書展の時と一緒。大きい方の第1会場に入ると、まずは本物どーれだとばかりに16種類ほどの小判が並べられていた。解答は第2会場の前に用意されたアンケート用紙の裏。書画骨董のニセモノ、いささか出来のよろしくない本物、それぞれに軽妙な解説文のボードがあって楽しい。欧州の美術品の贋作事件を幾つも紹介した壁を眺め、金ではなく名誉(あるいは不名誉)のためのフェイクの品、ヴェルツブルクの嘘石というニセ化石やピルトダウン事件の頭骨を眺める。贋金やニセ酒や公文書偽造といった金目当てのニセモノに比べると情熱の暗さが目立つブース。縄文時代の人気ファッションブランドだった貝の腕輪を模したという土製の腕輪や、よその寺の瓦にあやかった瓦となると、コピー製品にも必死さを感じる。明治の末期か大正の初期か、人気浪曲師の桃中軒雲右衛門が吹き込んだレコードが即座にコピーされた事例は、試みに検索してみると、「民法不法行為法の教科書に必ず掲載されている裁判例」だそうだが、知らなかった。海外にも輸出されたという人魚のミイラは、その製造工程が図解されて、商魂逞しさが胸を打つ。第2会場では、地方の名家が箔付けのために地元の有名画家等の作品を飾っていたけれど、箔付けのためにニセモノでも飾っていた……だったかな? 常設展の方に比べると、人口密度の違いが圧倒的で、この企画の人気ぶりが良く分かった。レストランも混雑していた。

「「お前一人が不幸になれば済む話」で片付けられちゃうのも原因の一つかもしれません。」