「隠遁者に男が多いのも、あるいは隠遁者に憧れる者が圧倒的に男であるのも、人生の戦いにおいて負けを認めたくないから、戦いに勝たない場合でも、せめて他人に自分は戦いから降りていることを承認させて面子を保ちたいからのようです。
 じつは、有名な隠遁者ないしすね者は、私の見るところ人並み以上に虚栄心が強く、人並み以上に生命力が強く、人並み以上に俗物的価値(スノビズム)に敏感です。兼好法師はその典型でしょう。」

「災害が起きるたびに絶対に「○○のせいで被害が拡大した」と言うデマがある。と言うのは、興味深い。天災ではなく人災であれば、怒りをぶつける場所がある。と言わんばかりだ。昔はこのために設定を持って神様を作っていたんだと思うと、凄く納得する。」

「主人公に残酷な物語は面白い。(大沢在昌)」

「変わるものがあり、変わらないものがある。その変わらないものを真ん中に据えて、変わっていく姿を添わせる。(池澤夏樹)」

「本人が気づかない歪みが個性ってのはほんとそう思う。」

もう少しある分は後日へ。

何年か寝かせてしまったクリネックスのローションティシューを引っ張り出してみる。しっとりは揮発したようだけど、ふんわりは健在。有難い。

某所より。
「友達がいないけどどうすればいいのかという話にせよ、友達いない女の方が友達がいる女より百倍くらいセクシーに決まってるのでこれからもたくさん映画を見て音楽を聴いて小説を乱読して遠目から見ても一目で分かるくらい危険で孤独で美しい女性になって欲しいと思っている」
反射的に鮎村尋深を思い浮かべてみたものの、考えてみたら森雅裕の主役や準主役級のヒロインには友達がいない(登場しない)方が標準的だった。いくらか基準を緩めにして、それでも『流星刀の女たち』の一尺八寸環、か。五月香ロケーションを友情と見るにはハードボイルドが過ぎる。まだ読んでいない、持っていない本のヒロイン達はどんな表情を見せてくれるだろう。入手する目算はまるで立たない。だからこそ夢を見続けられる。

「「メリーバッドエンド」(客観的には不幸だが、本人達には幸せな結末)がある位なら「ミゼラブルハッピーエンド」があってもいい。本人達は心からの幸せを謳歌するけれど、そのために他の大勢が犠牲になっている結末。人骨の山に2人ぼっちで座り、ワインで乾杯する様な寂しいハッピーエンドを下さい。」