「若い学生が一人暮らしの部屋にテレビがないとのこと。なんで?と聞いたら、「だって、テレビって動画が途中から始まりますやん」と言われて、メディアに携わるものとして考えさせられた。」

「「虎はなぜ強いと思う?元々強いからよ」という圧倒的に単純な話に気付かず、「虎が教える!羊な君が虎になれる方法」にほいほいと乗ってしまうことで世の中は回っております。その話に乗ると虎に食べられるんです。」

「人は誰しも中二病になるし高二病になるし意識が高くなるし老害になる。」

「身も心も燃やし尽くされそうな激情を抱えてなお理性で寛容を選びとることは、とてつもなく難しく、とてつもなく崇高なことであるだろうと思います。でもそれは、崇高で、そして孤高なのです。余人が迂闊に共感などできないし、ひょっとしたら共感しようとすること自体畏れ多いことなのかもしれません。」

「大阪人の「お前おもろいやんけ」は日本語に訳すと「あなたを戦士として認めます」という意味になります。」

もう少しある分は後日へ。

幡大介『大富豪同心 天下覆滅』(双葉文庫)611円+税
読書の順番は前後したものの、3巻にまたがった大雨洪水隠密同心の物語は、このシリーズ第16弾が中間点。主人公(と言うか、凄腕同心としての八巻卯之吉)を付け狙う巨魁の天満屋、主人公の表の顔も裏の顔も知る唯一の悪党だったお峰、一挙に退場させるとは意外。もっとも大橋式部が残っている。主人公の出番が少ない代わりに言動の不気味さは増したかな。今まではそれほど感じなかったけれど、他のキャラクターから見た主人公は、ぬらりひょんみたいなものなのかもしれない。以下、90頁14行目〜91頁3行目。
「「この水屋が建っているのは高台であろう。ならば逃げるよりもここに留まっておったほうが安心ではないのか」
「ここにおったら、水が引くまでどこにも行けねぇくなりますだ。水が引くのが遅れたら、渇き死にせにゃあならねぇですだ」
 周囲が水浸しだというのに喉が渇いて死ぬというのは皮肉な話だが、泥水は飲めないのだから仕方ない。」
水に水見舞い、火に火見舞い……だったかな。

3月に入って、プランターの名も知らぬマメ科の植物が紫色の花を咲かせた。

「70年代のロボットアニメが子供にウケるかどうかは「玩具の出来次第」だったという事実はもう少しアニメファンの間で共有されるべき常識だと思うの。」

天下覆滅-大富豪同心(16) (双葉文庫)

天下覆滅-大富豪同心(16) (双葉文庫)