今年になって映画化されたとは知らず、藤沢周の『武曲?』をパラパラと。1巻の紹介文に「ラップに夢中の高校生が、いきなり竹刀を握って……。」とあって、『武士道エイティーン』男子高校生版といったところ。序盤で昇級試験を振り返る場面を読むと、主人公のキャラが立っているというか、狂ってるというか……でも、殺人剣の素質ありと見込まれるのなら、これくらい必要かもしれない。そう言えば、高橋三千綱の『九月の空』も男子高校生剣道部ものだったかな。『九月の空』の主人公には貧乏の匂いが漂っていたような記憶がうっすらと。いや、高橋三千綱の高校生ものは、『卒業』とか『悲しみ君、さよなら』など、どれも金に困っていたような気がする。『略奪の初夏』は高校生だったか、大学生だったか、もう思い出せない。

副作用に下痢と吐き気。出たり引っ込んだり。

「10代の頃は壮大な世界観をぶち上げたり物憂げに暗いことばかり話している人が賢げで格好いいと思っていたもんですが,大人になるにつれて,目の前の課題に地道に立ち向かったり辛いことがあっても馬鹿馬鹿しいことを言いながら明るく振る舞う人の格好良さというのがわかってきたものです」