某所より。
「橘田幸雄という作家さんはその昔エアブラシで超絶変態じみた技法を駆使しておられた、紛れもない大変態である。使うエアブラシインクはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのみ。それぞれにハンドピース一本あてがって、都合その四色四本のみでどのような作品でも描き上げて居られた。」
だいぶ前に同人誌で読んだか、印刷所の職人だったか、「表紙の顔を見て、「シアン●%、マゼンダ●%、イエロー●%ですね」とインク(?)を目分量で混ぜ合わせて、すくった指先を表紙に塗ると色の見分けが付かなかった」という話を思い出した。出典は「綵女の辞書」(菖蒲inc.)かと思って、しばらくぶりに本棚から引っ張り出してみたけれど、違ったらしい。1994年4月のvol.20で「袷(あわせ)」の項目まで進んで、どこまで続いたのかなあ。

「晴章堂」や「せらどん」や「極上レジスタンス」の同人誌も出てきたので読み返す。

「同人誌って商業誌をお手本にした時点で商業誌の劣化コピーになってしまう。そうするとページ数で見ると糞割高な粗悪本になってしまう。見たいのは作者の行き場のない熱量と偏執が凝縮した呪いのビデオみたいなやつなんだよ。」